WEISSフラッグシップCD専用トランスポート「JASON」とコンビを組む「MEDEA+ OP1-BP」のUSB入力対応モデル「MEDEA+ OP1-BP U」が、このたび新たにDSD再生に対応した「MEDEA+ OP1-BP DSD」にバージョンアップ致しました。DSD再生にはUSBインターフェイスをベースとしたDoP (DSD Audio over PCM Frames)というDSDの再生技術に、WEISSがこれまでに「Saracon」で培ってきた独自のアルゴリズムを加味した方法をとっています。具体的には、DSD 対応の「WEISS DoP USB入力ボード」によるハードウエアDSPでDSD再生を致します。
FRONT PANEL
REAR PANEL
IR Remote controler
MEDEA+は、最高192kHz/24bitのデジタルオーディオ信号入力に対応し、ハイリゾルーション・アナログ変換を行なう最先端D/Aコンバーターです。ワイスがプロ機の豊富な実績から生みだしたワイド・ジッターサプレッサー、DSPアップサンプリング、オーバーサンプリング技術を駆使し、192kHzまでの入力信号を最大384kHz/24bitでD/A変換。0.2Ωという超低出力インピーダンスを誇る高品位Class Aディスクリート出力ステージとのコンビネーションによって、プリアンプへの伝送ロスを微塵も起こさない強靭なドライブ力を発揮。絶妙なリアリティーをお聴かせします。
・MEDEA+ OP1-BPとは?
2011年3月から発売しているバージョンのMEDEA+ OP1-BPはアナログ増幅部分がオペアンプからディスクリート基盤に変更になりました。
オペアンプとは増幅部分をIC化した物です。基板上で半導体や抵抗など部品を生成し、いわゆるアンプが構成されています。小さくて高性能で使いやすいのが特徴ですが、想像して頂いても判る様にその中の各パーツは目に見えないほどの微小なパーツで構成されています。普通のアンプでもそうですが、部品を小型化すると音も痩せていく傾向にあります。実はオペアンプにもその傾向があるのは否めない事実です。そこにメスを入れた製品がこの度のMEDEA+ OP1-BPという事になります。
それではMEDEA+ OP1-BPと従来のMEDEA+とはどう違うのでしょうか? 簡単に説明すると、OP1-BPは増幅部をオペアンプからディスクリート回路構成のアンプに変更しました。ディスクリートと言うのは要するに抵抗やコンデンサーやトランジスターを1つずつ別々のパーツで組み立てた基盤です。
これに対しオペアンプと言うのは前に述べた通り集積回路の部類に入り、基板上に印刷する様にパーツを生成したものを言います。従いましてどうしても電流容量にも制限が有り、動作電圧も低く、その結果ダイナミックレンジが取れないという事になってしまいます。
その点ディスクリート構成のアンプは個別のパーツで構成されているので、高品質のパーツを使うことでそれぞれに余裕が有り電流容量も大きくとれます。それが結果として、よりダイナミックレンジが広く、ゆとりが有る、奥行き感が有る、と言う様な結果として再生音に現れます。アナログ出力部にこのディスクリート回路を使用することで、MEDEA+はさらなる高みにたどりついた、というわけです。
※OP1-BPは従来よりお使いのMEDEA+に組み込み、アップグレードすることが可能です。詳しくはこちらにお問い合わせください。
主な特徴
■192kHz/24bit対応の4系統デジタル入力
44.1kHz,48kHz,88.2kHz,96kHz,176.4kHz,192kHzのサンプリング周波数と24bitワード長に対応する低ジッター高性能入力インターフェースを搭載。入力 1と2のデュアルAES接続によって176.4kHz, 192kHz入力に対応します。入力ボタンのLEDは無信号時には点滅、デジタル入力を検知すると点灯に変化します。
■シンクロナイゼーション・ステージ
入力インターフェースでのジッター低減に続き、このステージでもう一度リ・クロッキングをかけて二重のジッター低減を行ないます。一般的なデジタルPLLが処理できる1kHz程度までのジッターだけでなく、さらに低い周波のサブソニック・ジッターをも徹底的に排除し音質改善を図ります。
■アップサンプリングDSP
核となるDSPには、高い実績で定評の32bit浮動小数点演算DSP [ADSP-21065L SHARC]を搭載。ワイス独自のアルゴリズムによって44.1kHz,48kHzの入力デジタル信号は元信号を損なうことなく2倍の88.2kHz,96kHzにアップサンプリングされます。
■オーバーサンプリングDAC
アップサンプリングされたデジタル信号は、ここでさらに4倍に、また、176.4kHz, 192kHzのデジタル入力信号は2倍にオーバーサンプリングし、352.8kHz,384kHzのD/A変換を行ないます。DACには192kHz/24bitマルチビットΣΔ型をパラレル配備し、独自の回路技術MRCS(Mutual Relation Correlation System)構成によって最大384kHzに及ぶデジタル信号の変換精度とS/Nを極限まで高めます。
■パワフルで高品位なアナログ出力ステージ
音の鮮度を阻害するDCサーボを排除したディスクリート回路構成、ダイレクトカップルによるクラスA動作の高品位ラインレベルアンプを出力段に装備。XLR(バランス)、RCA(アンバランス)の出力は出力レベルHigh/Lowの二段階切り替えスイッチと可変トリムによって無段階レベル設定が可能です。
■パワーサプライ
大容量ノンスイッチング電源を採用。全DCステージにおいてL/Rの各チャンネル毎に独立したレギュレーターを装備。アナログ出力ステージへのデジタルノイズの進入を完全に止め、チャンネル間クロストークを激減させています。また、電源投入時のラッシュ電流を防ぐため電源スイッチにはゼロクロス機構が搭載されています。
■メカニカルデザイン
筐体にスチール・フレームの内部と高硬度アルミ・パネルの外装による独自の2重構造シャーシを採用。完璧な静電シールド、磁気シールドを実現しています。シンプルで美しいデザインのフロントパネルは、人間工学的な操作性においても優れています。
■FireWireまたはUSB入力端子付き
パーソナル・コンピュータ・オーディオで使用される場合には、FireWire入力、またはUSB入力(MEDIA+OP1-BP DSD)のいずれかに対応します。購入時にいずれかを選択して下さい。
名称…FireWire Version → MEDEA + OP1-BP FW / USB (DSD) Version → MEDEA + OP1-BP DSD
製品仕様
■デジタル入力 入力1-2=XLRまたはRCA・入力3=XLRまたはFireWire(FWモデル)/USB(DSDモデル)・入力4=RCAまたはTOS の計4系統
+NETタイプにアップグレードした場合…入力3=EthernetまたはUSB(タイプBコネクタ)
■アナログ出力 XLR(pin2=HOT)/RCA 各1系統
■対応サンプリング周波数 44.1kHz, 48kHz, 88.2kHz, 96kHz(各入力), 176.4kHz, 192kHz(入力1&2のデュアル接続)
MEDEA+の192kHz入力は1&2デュアル接続、3のシングル接続とも対応できます
※DSD over PCM(DoP)at 2.8224MHz (MEDIA+OP1-BP DSDのみ)
■許容サンプリング周波数偏差 +/-80ppm
■最大許容入力ワードレングス 24bit
■出力インピーダンス 0.2Ω
■出力レベル Highモード=-∞~17.4V(バランス)、 -∞~8.7V(アンバランス)
Lowモード=-∞~4.4V(バランス)、 -∞~2.2V(アンバランス)
■周波数特性 @fs=44.1/48kHz DC~20kHz±0.05dB
@fs=88.2/96kHz DC~40kHz±0.5dB
■THD+N @1kHz -105dB@0dBFSインプット(0dBFS=+27dBu)
■SN比 117dBFS A-weighted(0dBFS=+27dBu)
■リニアリティ 0dBFs~-100dBFsインプットレベル:<±1dB偏差
-100dBFs~-130dBFsインプットレベル:<±1.5dB偏差
■クロストーク < -110dB @DC~20kHz
■リモートコントロール ボリュームコントロール、ミュート
■電 源 100VAC,50/60Hz
■消費電力 80W(動作時)、2W(スタンバイ時)
■寸 法 450Wx80Hx300D(mm)
■重 量 9.85kg
●希望小売価格 MEDEA+OP1-BP FW……¥2,300,000(消費税別)
MEDEA+OP1-BP DSD …¥2,400,000(消費税別)
※MEDEA+OP1-BPはDSD/USB仕様にアップグレードすることが可能です。詳しくはこちらにお問い合わせください。
※仕様は予告なく変更される場合があります。
----お知らせ (2015年9月26日)---- ※イーサネット・インターフェイスについて
MEDEA+ OP-1 BPの一歩進んだ使いこなし…デュアルAES接続
■デュアルAES接続とは?
MEDEA+ OP-1BPは 、176.4kHz/192kHzの音源を88.2/88.2kHz、または96/96kHzのDUALワイヤー接続でL/R独立デジタル伝送が可能です。ただし44.1kHzから96kHzの音源に対してはシングルワイヤーの送り出しになります。
ケーブルの負担はもちろん、受け取る機器側も各入力に96kHzの信号が入りますので、192kHzの信号を1本のケーブルで送るよリ様々なメリットが生まれます。Lch、Rch、独立のデジタル伝送による音質的向上効果は一聴瞭然です。一言で言えば「ゆとりの有る音」になります。
■接続方法
事例・1 WEISS JASONとの純正組み合わせの場合
●MEDEA+ OP-1BP前面パネル……入力1と2のランプが点灯しDUAL接続でロックしている事が解ります。
事例・2 PCオーディオの場合
WEISS D/Dコンバータ・INT202をご使用ください。
●INT202前面パネル……MacBookProなどFireWire端子を持ったパソコンからFireWire400で接続。
●INT202背面パネル……SWをDUALWIRE側に切替。デジタルバランスケーブル2本で出力。
●MEDEA+ OP-1BP背面パネル……入力1にINT202のOUT1からのケーブルを接続。入力2にINT202のOUT2からのケーブルを接続。
この接続方法でMEDEA+ OP-1BPはDUAL接続を認識します。
事例・3 デュアルAES接続対応の他社製品の場合
●現在のESOTERIC P-01/D-01、P-02/D-02、等もDUAL接続を推奨しております(2011年11月現在)。